憲法
ブラジルは大統領制連邦共和国であり、行政上は26の州と一つの連邦首都区に分かれ、5563の市町村から成っています。国家は行政、立法、司法の三権にによって運営されています。行政府と立法府(連邦下院、連邦上院)の構成員は国民によって直接選出され、司法府の構成員は憲法の定める所定の手続によって任命します。
1891年に発布された最初の共和国憲法は既に独立した三権から成る大統領制の政府を定めていました。この様な体制は現行の憲法を含めてその後に発布された六つの憲法でも踏襲されています。1984年に選出された制憲議会によって制定され、1988年に発布された現行の憲法は共和国大統領を国家元首と定め、その任期を4年間とし、1回の再選を認めています。大統領選挙は何れかの候補者が第1回投票で有効票数の50%以上を獲得しない場合には第2回投票を実施されます。1988年の憲法は環境保護から行政府に対す立法府の権限強化までを網羅した革新的な政治概念を取り込んでいます。
各州は州政府を有し、州政府は当該の連邦地区を反映する構造を有し、連邦政府もしくは市町村議会の専管事項と明記されていない全ての権限(独自の州憲法に定める)を有します。各州の行政府の長は連邦憲法の定めに従って直接投票で選ばれる州知事であります。州の立法府は州議会議員から成る州議会であります。州の司法府は連邦司法府に倣うものであり、連邦司法裁判所と競合しない様にその管轄範囲を定めます。ブラジルには26の州とブラジリア市から成る一つの連邦首都府が存在すます。
市町村レベルでは行政府の長は市町村長であります。立法府は市町村議会議員からなる市町村議会である。ブラジルには5563市町村が存在します。
立法
国の立法機関は国会であり、上院と下院により構成され下院議員は各州及び連邦区より選出され、定員はそれぞれの人口に基づいて割り出されます。任期は4年で、有権者の無記名投票による直接選挙で選ばれます。
上院議員は各州及び連邦区3名の選出で、任期は8年ですが、4年毎に定員の3分の1または3分の2を改選します。この選挙は下院と同時に行われ、上院も下院も制限なく再選可能です。上院議員81名、下院議員513名となっています。
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行政
行政府は国家と政府の運営を司る役割を担い、公物を管理し、現行の法律を適用し、自らの管轄範囲内で新しい法律を提案します。
行政府は各省、各特別行政庁および軍から成る。各省は各々の活動領域に於ける公共政策を策定・実施する役割を担い、農務省、大統領官房、都市省、科学技術省、通信省、文化省、防衛省(陸空海軍司令部を含む)、農業開発省、経済開発工業通商省、社会発展飢餓対策省、教育省、スポーツ省、財務省、国家統合省、法務省、環境省、鉱山エネルギー省、企画省、予算管理省、社会保障省、厚生省、労働雇用省、運輸省、観光省から成ります。
省の格を有する庁は大統領府の補助機関であり、その責任者は国務大臣の格を有します。大統領府総務庁、社会報道庁、水産漁業特別庁、人権特別庁、人種平等推進政策特別庁、女性権利特別庁、行政機関調整庁から成ります。
憲法に定める特定の状況の下では国会の決定によって大統領の職務を停止できます。大統領が欠員の場合には副大統領が残りの任期を代行し、副大統領がその職務を遂行出来ない場合には連邦下院議長が次の継承順位を占め、続いて連邦上院議長、連邦最高裁判所長と続きます。
大統領、副大統領は4年の任期を以って選出され、1回の再選を認める。国務大臣は共和国大統領が直接任命する物であり、随時解任できます。国務大臣を連邦下院議院、連邦上院議員、または各々の各種委員会に招致できるものとします。
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司法
社会に存在する各種の利害の対立を交渉ないし当事者間の直接の合意によって解決できない場合にはその当否を判断する役割を国家が担うため、司法権は社会に存在する利害の対立を裁く審判である。裁定は憲法、法律、基準、風俗習慣等に基づく司法上の手続を経て下すものであり、一般的な規則を特定の状況に当てはめて、正当と判断されるものに権利を与える。司法権は連邦レベルと州レベルで組織されている。市町村は独自の司法権を備えておらず、場合によっては州もしくは連邦レベルでの司法権に頼る。司法権の職は公的な採用試験によって埋められ、司法判事は終身職であり、行政上の決定によって罷免されることは無い。教職を除くその他の如何なる職業もしくは業務にも就いてはならず、更には政治関係もしくは政党関係の活動に従事してはならない。以下にに列挙する各種の機関が司法権を構成する。
− 連邦最高裁判所
憲法の適用と解釈の責任を負い、11名の判事からなる。これ等の判事は大統領が選定して任命する。但し、選定は連邦上院の絶対多数による是認が必要となる。
− 高等司法裁判所
憲法以下の各種の問題に関して判断し、全国に於ける連邦法規の一様な解釈の責任を負う。連邦上院の是認を得た上で大統領が任命する最低33名の判事からなる。
− 国家司法審議会(CNJ:Conselho Nacional de Justica)は司法権を構成する機関の一つであり、司法自体の運営面および財務面での機能状況を管理し、更には判事の職務遂行状況を管理する。即ち、司法自体を構成する行政機関である。創設は2004年12月31日と新しい。2005年6月14日に稼動した。
− 連邦司法
国家、連邦レベルでの独立行政法人または公営企業、先住民関係の訴訟案件に関する責任を負う。各州の連邦地方裁判所(TRF:Tribunal Regional
Federal)および連邦司法判事から成る。
− 州司法
司法裁判所および司法判事から成る。国家もしくは連邦レベルの公職を務めるものを巻き込まない刑事、民事、商事に関する州および市町村の法律・条令等の違憲性に関する訴訟を判断する法廷である。更には州司法に関連する機関として簡易裁判所がある。これは即時に解決が可能な一審の訴訟を解決する為に創設された。
− 労働司法
労働関係の案件を解決する責任を負う。高等労働裁判所(TST: Tribunal Superior do Trabalho)、各地方労働裁判所(TRT:
Tribunal Regional do Trabalho)、和解裁定委員会から成る。
− 選挙司法
高等選挙裁判所(TSE: Tribunal Superior Eleitoral)、各地方選挙裁判所(TRE: Tribunal Regional
Eleitoral)、選挙裁判官、選挙委員会から成る。選挙の実施、管理、監視ならびに政党の結成および登録に関する責任を負う。
− 軍事司法
軍事上の犯罪を訴追し、裁くプロセスの責任を負う。高等軍事裁判所(STM: Superior Tribunal Militar) 、軍事司法判事、各軍事裁判所、軍事司法審議会から成る。
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選挙制度
投票は18歳から70歳までの読み書きができる全ての国民に義務付けられています。また希望すれば16〜17歳、70歳超の国民及び、読み書きのできない者でも投票することができます。
候補者は政党に属していなければなりません。政党の登録は、立法により制定された最低条件を満たせば、上院選挙裁判所により承認されます。
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